HFA(ハンフリーフィールドアナライザー)
緑内障などの視野欠損を伴う疾患に有用な視野検査機器です。世界中で標準となっている自動の視野計で、緑内障解析プログラムとの連携により、視野の重症度や進行スピードの判定に必須の機器です。
暗室で行う検査で片目ずづ検査を行い、片眼7分程度かかります。検査方法は、片目をガーゼで隠し、器械に顔を乗せて中を見ます。正面の固視灯を見て、目を動かさないようにします。ドームの中で様々な明るさや大きさの異なる丸い光が見えたら、ボタンを押すということを繰り返します。
視野が悪いところは見えないので、器械がどの明るさまで見えたかを計算して、視野の結果を数字にして示します。進行判定には最低5回の検査が必要で、4か月おきに行うと2年程度進行判定にかかります。しかし、その日の体調や検査の仕方が悪いと視野検査の結果が少し変動することが知られています。視野異常がある場所はわずかな位置の違いで見えたか見えないか悩みます。適切な進行状況を判定するためには、いつも同じ感覚でボタンを押すことが大切です。
医師は視野進行を判定して適切な治療を目指しますが、患者側は、結果を良くしたいためにキョロキョロ光を探したり、適当に押したり、頑張りすぎて疲れて最後寝てしまったりなどが起こります。すると、進行判定が難しくなり治療法選択の妨げになることがあります。自覚的な検査なので患者さんの頑張りに委ねられている検査です。時間のかかる検査でもあるので、なるべく体調を整えて受けたい検査です。